桜、ソメイヨシノについて調べてみました。
週末にお花見に行った人は多かったのではないでしょうか。
私がいつも散歩しているコースにも桜が開花しています。
何本もある桜の中で私が選んだのは国道沿いのこの桜。
外套が灯される夕方のこの時間の桜が一番きれいに映し出されていました。
そもそも種のないソメイヨシノがどのように繁殖していったのでしょう。
どうしてこの時期、一斉に開花を迎えるのでしょう。
ちょっと調べてみたら知らなかったことだらけでした。
ニュースでは東京の桜の満開宣言がされていたので、この週末を逃してしまったら、来週には散り始めてしまうかもしれませんね。
私もお花見に行ったことのある目黒川沿いの桜や上野公園の桜のメイン桜はソメイヨシノという品種です。
ソメイヨシノのほとんどが一斉に開花を迎えるのが不思議でした。
そして何より、種のないソメイヨシノがどのように繁殖していったのかも不思議だったのでちょっと調べてみました。
ソメイヨシノはどうやって生まれたのか
ソメイヨシノは「エドヒガンザクラ」と「オオシマザクラ」を交配させて生まれた桜だそうです。
それが自然交配なのか、人工的に交配させてできたのかは定かではありませんが、江戸時代には園芸品種として確立したとされているようです。
繁殖方法
そしてこの桜、ソメイヨシノを繁殖させる方法は「挿し木」と「取り木」と「接ぎ木」という方法があるようです。
「挿し木」
成長したソメイヨシノから若い枝を剪定して土に挿して育てるという方法で、発根させて1本の木へと成長させる方法です。
「取り木」
増やしたい木の幹や枝の表皮をぐるりと剥き、剥いた部分にミズゴケを巻きつけビニール袋などで覆い乾燥しないようにして、たっぷりと水を与えます。
一週間ほどで剥いた部分から根が出てくるので、十分な発根ができたら親株から切り離して植栽します。
「接ぎ木」
まず最初にヤマザクラの種子をまいて苗を作ります。
そしてその苗を台木としてソメイヨシノの枝を接ぎ木して苗を作ります。
その他、オオシマザクラなどの土台となる木に切り込みをいれて、そこにソメイヨシノの若枝を差し込んで接ぎ木するなどの方法があるようです。
一斉に開花する要因
ソメイヨシノが一斉に開花する要因としては、「挿し木」「取り木」「接ぎ木」を繰り返すので、遺伝子レベルではみんな同じ桜だからだそうです。
つまりおなじ遺伝子をもつクローンということです。
この遺伝子により開花するタイミングも同じだと考えられているのだそうです。
ソメイヨシノの切なさ
ソメイヨシノは自分の遺伝子を他の植物へ拡散したり、他の個体の遺伝子を取り入れることはできますが、自分の花粉では受精できないという性質をもっています。
すべて同じ遺伝子なので、病害が広がればすべてダメになってしまうのです。
自らその地の気候や環境に順応できるよう進化していくことが難しく、人間の手が入らなければ自然には繁殖することができません。
人間が気にかけてあげなければ衰退してしまうのです。
ソメイヨシノが愛されるのは、その美しさだけではなく、人間とともに生きているということへの愛着があるのかもしれませんね。
どうしてこの時期、一斉に開花を迎えるのか、種のないソメイヨシノがどのように繁殖していったのか、なんとなく分かりました。
人間の手によって大切に育てられ、計画的に植栽されていった美しいソメイヨシノは、日本列島で次々と満開を迎えています。
お花見のピーク、どうぞお見逃しなく。