考えすぎずにゆっくり生きる
私の友人は山の中の静かな別荘地に住んでいます。
数年前に父親を亡くし、結婚もせず、病気の妹と年老いた母親との女3人暮らし。
毎朝お勤めに行って、帰ってきて夕食を食べ終わったら妹の世話と食事の後片付けや洗濯などの家事をこなし、休む暇もなく働いているのに忙しさを感じさせないとても落ち着いた雰囲気の友人です。
冬の時期になるとさらに仕事が増えます。
薪ストーブを使っているので薪切りや薪割り、煙突掃除。
家が埋まりそうになるくらい雪が積もるので、朝晩の雪かき。
月に2度ほど私の家に泊まりにくるのですが、その時も買い出しを手伝ってくれたり、車を持っていない私のためにドライブがてら海や山に連れて行ってくれます。
私は友人の体や生活のことを考えるととても心配になるのですが、
近くに住んでいるわけでもないので何もしてあげることができません。
友人が倒れてもすぐには駆けつけてあげられないし
大雪のときには不便な山奥で陸の孤島になったりしたときには
食料を送ろうにも配送手段がなくて本当に心配でした。
頭の中が心配事でいっぱいになりパンクしそうでしたが、
当の本人はそんなに心配していないのです。
「なるようになるから大丈夫」
「大変だと思ったことも結局なんとかなってきてる」
心配性な私とは正反対の友人。
いつも友人の言葉に助けられています。
「無理しすぎないようにするのです」
「のんびりでいいのです」
「ぼちぼちやるのです」
「頑張らなくていいのです」
「少しずつのんびり過ごせるようにするのです」
「焦らないのです」
「無理しなくていいのです」
「甘えられるときは甘えていいのです」
「なにかやらなきゃいけない時はやるのです」
「そういう風にタイミングがくるのです」
友人は私が突然仕事を辞めてしまったことを話しても、
聞いたこともない病名をつけられたことを話しても、
何一つ変わることなくそばにいてくれます。
いろいろと援助もしてくれます。
理解者が一人いるだけで勇気が湧いてくるのに、
沢山の優しい言葉をかけ、焦らないように気遣ってくれます。
友人には本当に心から感謝する毎日です。
過去を振り返ってみると、心配事があっても頭の中がパニックになっていただけで、
結局時間が解決してくれたことの方が多かったように思います。
焦ることなく変わらないことが一番大切なのだと思います。